古い本ですが、「不動産格差」を読んだ感想を紹介します。
一番の感想は、「まだ家を買っていなくてよかった」ということと、「不動産を買うのって、難しい💦」ということの、2点。
なにが起こるかわからない時代。
家を買って、どこかの地域に落ち着くのが、幸せ、安定、という時代は、とっくの昔に終わっているのかもしれませんが、、、
10年前の私は、友人知人が、「家を買った」「マンションを買った」と聞くと、心がざわついて、焦りを感じていました。
専業主婦だったので、持ち家がないのは漠然と不安だったし、賃貸で家賃を払っていくのは、もったいないのではないか、なんて外野からの声に影響され、賃貸派の夫と不穏な空気になったり。。。。💦
最近は、災害リスクを考えれば、持ち家をもつことの難しさ&大きなリスクを感じているので、とりあえずは、賃貸でいいかな、と思うものの、不動産を買うことになんとなくの憧れはあります。
さて。
この本によれば、
「不動産はどんなものでも持っていれば資産」という時代は終わった
ようです。
さらにいうと、不動産はただ所有しているだけでは固定資産税や維持管理費がかかる「負債」です。所有する不動産をどのように活用できるのか、中身が問われる時代になりました。
一番の原因は、2050年に日本の人口は3300万人減少ということ。
人が減っていくので、基本的には、家の方が、需要過多な感じがします。需要過多だと、家の値段も、そんなに高くは設定できなさそうです。
中古で売れるだろう、と思っていても、同じような家はたくさんあるわけで、その家のある立地がすばらしいものでない限り、売って利益を出そう、などと思うのは、お粗末な考え方なのかもしれません(-_-;)
これから住宅を購入しようという人は、35年のローンが終わるころには、日本の人口が3300万人以上減少すること、すなわち首都圏人口あるいはカナダ全土の人口がごそっといなくなること、さらには65歳以上の人口が全体の40%程度になるということを踏まえておく必要があります。
また、全国には、すごい勢いで、空き家が増えているようです。
知っておきたいと思ったのは、15年5月に施行された「空き家対策法」。
防犯、景観、衛生などの観点から危険や害があると判断されると、その家屋は「特定空き家」に認定されます。
「特定空き家」になると、行政は固定資産課税台帳を参照するなどして、所有者名義を特定できます。また、空き家への立ち入り調査も行えるほか、修繕や撤去を命令、さらに行政代執行で建物を解体、その費用を所有者に請求することもできます。
住む人がいなくなったけれど、処分をするのもお金がかかるし、判断を先延ばしにしていた結果、「特定空き家」に認定されたら、大変です。。。
多大な請求をされる前に、防犯、警官、衛生などの観点から危険や害があると思われる空き家を所有している方は、手放すなり、売るなり、解体するなり、自治体に相談するなり、何かしらの対策をしないと、怖そうですね。。。
この本によれば、不動産にも「格差」が生まれるということで、それは、すべて、立地で決まるようです。
確かに、東京の一等地の土地と、地方の山間部だと、天地の差があります。。。。
わが家の周りは、最近は、地価がだいぶ上がっているようですが、土地を買い占めているのは、さらなる値上がりを見越した、東京などにいる資産家だという噂もききました。(ということで、一般人が買うのは、けっこう大変💦)
覚えておきたいのは、
1にも2にも3にも「立地」が大事、ということ💦
これから、人口減になっていくと、自治体は、行政サービスを効率的に行うために、街の「コンパクト化」する計画をたてていく必要が生じます。
そこで、同じ市内であっても、「活かす街」と「捨てる街」に二分されるようです💦
これから本格化する人口・世帯減の文脈において、各自治体は、「人口密度を保つ」「地価維持、ないしは上昇を目指す」とする区域と、「そうでない地域」つまり人口密度の維持に努めず、上下水道などのインフラ整備やゴミ収集・除雪などの行政サービスを積極的に行わない区域との線引きをするようになります。
自分が住んでいる場所が、「活かす街」の範囲内であれば、生活はどんどん便利になり、地価もさがらなさそうですが、「捨てる街」の範囲であれば、ますます不便になっていきます。バスの本数が少なくなり、ついには、バスサービスがなくなり、そして、ゴミ収集サービスなどもなくなれば、住みにくく、地価もどんどん下がっていきます。
地方自治体の予算も限られていますから、効率的に予算をつかうためにも、こうした施策は必要なんでしょうが💦
行政サービスが悪くなり、どんどん生活が不便になっている地域に住んでいる場合などは、まわりの地域と比べてどうなのか、自分の地域だけなのか?それとも、市内には便利になっている地域はあるのか?など、調べてもよさそうです。
この本によれば、すべての不動産が一律的に無価値になるわけではなく、格差がどんどん広がる、ということです。
高く評価される一戸建て住宅とは、以下の2つがきっちりしていること。
①履歴 各種書類が整備されていることが大前提。特に竣工図(設計図書)は必須。
②点検とメンテナンス いまどき「点検口」のない住宅を提案する業者は時代遅れ。
中古マンションの購入を検討する際に、重要なことは、以下のようなこと。
中古マンションをみる場合に、最も重要なことの一つは、「マンション全体の管理状態」です。専有部(居住部分)に限らず、外壁や屋上、玄関や廊下、階段、エレベーターやゴミ置き場などの共用部も含めた、ハードとしての建物全体、そして管理組合運営といったソフト面を意識しておくことが必要です。
また、
居住者の高齢化でマンションの管理が不可能に
という話も、最近はニュースで目にします。
マンションって、すてきだな、とも思いますが、災害対策とか、マンションの建物のメンテナンスとか、すべては、住人によるものなので、マンション住民の高齢化って、恐ろしいな、と感じます。
持ち家は、災害リスクもあり、一生住み続ける土地を定めるのも、イメージがつかないものがあり、最近は、なかなか、手がでませんが、、、、、
賃貸は賃貸で、高齢になったときに、借りれるのかな、家賃を払い続けられるのかな、という不安もあります。。。。
時代や家族構成や自分の年齢によって、ベストな家っていうのは、変わってくるので、どのタイミングでどのような間取りの家をどこに購入するのか、というのを決断するのも、かなり難しいなあ、と思ってしまいます💦
日本は、どこもかしこも、災害リスクは大きくて、地震が発生しても、仕方がない。
そして、どんなにきちんとメンテナンスをしていても、その立地が悪ければ、意味をなさないかもしれない、、、、
一戸建てやマンションの購入は、高額なこと以外にも、いろいろと検討事項があり、かなり難しいと感じます。。。。
とはいえ、このような本を読んで、情報を仕入れていくのは、大切なことだなと思いました😊