先日、お子たちが通う公立小学校から、「学校女子トイレへの生理用品の設置について」という案内が配られました。
みなさんは、Period Poverty(生理の貧困)という言葉をご存じでしょうか?
Period Poverty
Period Povertyとは、生理の貧困という意味です。
世界中には、女性の人生において、必要不可欠な生理用品に到達できない人がたくさんいます。
Period poverty is a lack of access to menstrual products, education, hygiene facilities, waste management, or a combination of these. It affects an estimated 500 million people worldwide.
(訳)
生理の貧困とは、生理用品、教育、衛生施設、廃棄物管理、またはこれらの組み合わせが利用できないことです。世界中で推定5億人の人々が影響を受けています。
ということです。
これは、先進国のイギリス、アメリカでも2017年ころから社会問題になっています。TEDトークでもトピックが上がっていました。
生理や性について語るのがタブー的な日本の社会においても、コロナ禍で状況が悪化し、社会問題になったようです。。。
生理用品の問題は、精神の健康、体の健康と衛生問題、仕事、教育の機会、にも影響を与えます。
充分な生理用品を準備することができないため、生理期間だけ、学校へ行くことができない、という女の子が、いる、それも、かなりの数、それも先進国で、という事実は、あまり知られていないのではと思います。
生理用品の無料配布
貧困や、家庭の事情などで、必要な生理用品を手に入れることができない女の子、女性が、とてもたくさんいる、、、、
という事実は、アメリカにいるときに、耳にして、衝撃を受けたのを覚えています。
アメリカでは、生理用品の寄付をできる地元の団体やグループなどもありましたが、
大きな寄付団体としては、Period.という団体が有名のようです。
生理用品の寄付を全米から集めて、全米の400以上の団体を通じて、生理用品を必要な女性、女の子へ無料配布する、という活動を行っています。
日本では、生理用品の無料配布場所を探すには、【生理用品 無料 〇〇市】と検索すればよいようです。
市役所など、配布カードを常備しているところは、会話をしなくても、カードを差し出せば、無料でもらえたりもするようです。
最近は、小学校や中学校の保健室などでは、生理用品の無料配布などもしていると聞きました。
とはいうものの、生理用品を買えないのでください、親が買ってくれないのでください、なんて、なかなか、11歳12歳の女の子が言えないと思います。。。
言い出しにくいと思います。
そういう意味では、学校女子トイレへの生理用品の設置してもらえれば、本当に困っている子どもにも、生理用品が届けられます。
学校のトイレに置いておくと、ほんとうに困っていない子でも、勝手にもっていくかもしれない、なんて、言い出す人もいるかもしれませんが、
お金がなくって、困っている家庭とか、
親に理解がなかったり、虐待されていたり、
男親だけで、言い出せなかったり、
お金がかかることを、親に言い出せなかったり、
いろいろな事情で、女性の衛生面で、なくてはならない、生理用品に到達できない子どもたち、女性たちが、いるのも、日本社会においても、事実の1つだと思います。
どうか、生理用品に到達できなくて困る人たちが、1人でも少なくなりますように。
Period Povertyに対する世界の取り組み
スコットランドでは、2020年に、生理用品の無料配布を義務付ける法律が可決されたようです。
ニュージーランドやフランスでも、政府がすべての学校で生理用品の無償提供を行うことを発表しているようです。
【参考】
日本でも生理用品の無料配布が当たり前になる? 世界の動きと国内の取り組み
インドやカナダでは、生理用品にかかる課税を免除する法律があるようです。
アメリカは、Period.などの民間団体が、強いので、必要なサポートをする団体が個別に動いています。また、個人的にサポートしている方も多いのでは、と思います。
日本でも、政府が、各自治体と協力して、生理用品を配布できる取り組みを進めているようですが、まだまだ、一般的になってないようですね💦
日本でも、この考え方、活動が、一般的になればいいな、と思います。
こういうところに行けば、こういうところに相談すれば、生理用品を手に入れることができるんだよ、ということを、生理用品を必要としている多くの方が知れるようになれれば、いいな、と思います。
サポートを受ける方も、遠慮せずに、萎縮せずに、自分に必要なものとして、受けることが正義、という考え方が、日本にも浸透したらいいなあ、
なんて、思いました。
まとめ
アメリカの小学校や、いろいろな施設では、冬が来る前には、キレイな状態の冬用防寒着や、手袋や、スノーブーツなどを、集めていました。それを、ソーシャルワーカーなどを通して、必要な子どもたちに配ります。
日本では、アメリカとは違って、あきらかな差は、ぱっとみでは、わからなくなっていますが、、、、
アメリカにいたときに目にしたような循環、寄付、サポート、助け合い、持っている人が与える、という考え方が、日本人、日本社会には、受け入れられない文化もあるのかもしれませんが、まだまだ浸透してません。
大きなことはできなくても、例えば、学校内で、校帽とか、制服とか、学用品とか、を、卒業生から集めて、学校内保護者コミュニティで、循環させるという取り組みをしていくのとかも、魅力的だなあ、なんて、思っています。
リユースの観点、SDGsの観点からも、コミュニティ内で、物を循環させるという考え方は、とてもいいものだと思います。
日本って、一般的な社会のレールから外れてしまえば、また、複雑で細かな役所の申請書に記入できない部分などがあれば、支援のはしにも引っかかっらないこともあると聞きました。(そういう意味で、ほんと、融通がきかない社会だな、と思います💦)
社会の片隅で、苦しんでいる人が、少しでも、すくわれる日本社会になりますように、と願っています。
生理用品の無料配布場所を探すには、【生理用品 無料 〇〇市】と検索すればよいようです。
市役所など、配布カードを常備しているところは、会話をしなくても、カードを差し出せば、無料でもらえたりもするようです。
【参考】
OiTr | 個室トイレに生理用ナプキンを常備し無料で提供するサービス