今回の記事では、おすすめ本として、茨木のり子の詩集、【おんなのことば】を紹介したいと思います。
茨木のり子の詩集、【おんなのことば】
この詩集には、詩人茨木のり子さんの35の詞が収められています。
どの詞も、美しい響きのことばが並べられており、幅広い年代の女性の心に響くものではないか、と思います。
おすすめな詩3つ
その中で個人的に特に好きな詞としては、「自分の感受性くらい」と「私が一番きれいだったとき」と「汲む」です。
周りの目線や評価が気になり、気持ちの浮き沈みの激しい20代の頃、この詩集の言葉に励まされたり、自分を見失わないように再確認したり、したのを、思い出します。
童話屋というところが、それまでの茨木のり子さんの詞からピックアップして、新しい詩集を作り、1994年に初版が発行されています。
私は、この詩集を、今から20年以上も前に、20代の頃に購入しました。
アメリカにいる間はトランクルームに保管されていたので、その存在すら忘れていたのですが、
改めて読み直してみても、今でも、心に響く言葉があったり、20代のころの自分を思い出し懐かしく思ったりしました。
自分の感受性くらい
数ある詞の中でも一番大好きで影響を受けてきたのが、「自分の感受性くらい」という詞です。
この詞、初めて出版されたのは、1977年なんですね!
言葉が全然色あせてなくて、素晴らしいと思います。
若かりし頃、嫌なことがあったり、自分が思うように上手く物事が進まなかったりしたときに、自分を納得させたり、自分を奮い立たせたりするときに、この詩の言葉に助けられました。
以下、紹介させていただきます😊
~以下、茨木のり子 「自分の感受性くらい」から抜粋~
まず、自分自身について、
『ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて』
から始まり、
『気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか』
と、友人関係について、言及し、
『苛立つのを
近親のせいにはするな。。。。。』
『初心消えかかるのを
時代のせいにはするな。。。。。』
と、一つ一つ自分の心持ちを戒めていきます。
そして、最後に、
『駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄』
『自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ』
と、まとめられています。
素敵な言葉で、ずしんと、心に響きます😊
まとめ
いわゆる、「自分原因論」ですよね。
物事がうまくいかなかったり、気持ちが落ち込んでしまったとき、
他人や環境や時代のせいにするのではなく、
その状況で自分が何ができるか、
自分がどのように受け止めて、
自分がどう感じて、
自分がどのように反応して、
自分がどう行動するか、
っていうのは、全て自分で決めることができるので。
今では、若い頃の時のようなみずみずしい感受性はなくなってしまって、すっかり肝っ玉かあさんな私ですが💦
この詞の言葉は、これからも、大切に、自分の心の中にしまっておこうと思います。
以上、茨木のり子の詩集、【おんなのことば】を紹介させていただきました。
最後まで、読んでいただき、ありがとうございました!
(参考リンク)
この詩集を作成し、扱っている童話屋さんのリンクです。
おんなのことば:おとなの詩文庫|書籍一覧|童話屋 (dowa-ya.co.jp)